なぜ今、合併が必要になってきたか

全国的に市町村合併が問題となっているのか。その背景・理由についてご説明します。

町村合併が求められる背景
   市町村合併の推進は、平成12年12月に政府の行政改革大綱において3,224の市町村を1,000程度に合併するのが望ましいと閣議決定されました。全国で法律に基づく合併協議会が設置されているところは、平成15年4月1日現在で296地域(構成市町村数1,218)あります。この他に任意協議会167地域(構成市町村数648)、研究会等その他240地域(構成市町村数665)が設置されており、法定協議会と合わせ設置数は、703(構成市町村数2,531)です。これは全市町村数(3,190)の79.3%が合併について何らかの協議を行っていることになります。

理由
  1.少子・高齢化の進行
   全国的な少子・高齢化が進行する中で、21世紀半ばには、国民の約3人に一人が65歳以上という高齢社会が到来することが予測されています。一方で少子化も進行しており、生産年齢人口(15〜64歳)の減少は確実です。
 保険、医療、福祉等の社会保障の需要が急増しています。高齢者を支えている生産年齢人口が減少すると、社会保障に係わる市町村の財政負担や個人負担に重くのしかかります。 
 社会保障制度は生活に密着しているため、誰もが安心して利用できるものではなくてはなりません。このようなことから、市町村合併をして今後も効率的、安定的に社会保障制度を提供できる体制を整備していくことが求められています。
 

2.多様化する住民ニーズの対応

   地域住民の価値観の多様化、技術革新の進展などに伴い市町村行政に対して求めるサービスも多様化、高度化しています。環境問題や、国際化、情報化に対しての政策も必要です。これら、住民のニーズに応えるためには、専門的・高度な能力を有する職員の育成・確保を通じて質の高い行政サービスが求められます。しかし町規模では、行財政上の規模の問題から専門職員の採用・確保が厳しくなってきます。このようなことから市町村合併を行い、有資格者や専門職員を確保し質の高い行政サービスを提供できる体制づくりが求められています。
 

3.住民の日常生活圏の拡大

   道路交通網の整備や電話・ファクシミリ・パソコンなどの情報通信手段の著しい普及・発達により、通勤、通学、買い物、医療など地域住民の日常生活や社会活動の範囲は市町村の区域を越えて飛躍的に広域化してきています。それに合わせたまちづくりが必要になります。特にわが国では、高度経済成長による交通・情報通信手段の飛躍的な発達があったにもかかわらず、昭和30年代の昭和の大合併以降、市町村の数・区域には大きな変更がないことから、市町村の広域化が強く要請されています。
  4.地方分権の推進
   地方分権は、今まで国や県の枠組みの中で行われてきた行政施策が、住民にとって身近な行政の権限をできる限り住民に身近な市町村に移し、自己決定・自己責任の原則のもと地域の創意工夫による行政運営を推進できるようにするための取り組みです。これからは市町村において政策を立案し、住民にわかりやすく説明することやこれらを円滑にするために、行財政基盤の強化・効率化を図っていく努力が求められています。そのためには、市町村の自立・体制整備が必要になってきます。
  5.市町村の財政基盤の充実
   国と地方を併せた借金(長期債務残高)は平成13年度末で約666兆円(うち地方分が188兆円)に達し、国・地方を通じた厳しい財政状況の中、市町村を取り巻く社会経済情勢は大きく変化しています。今後、人口減少による働く人の数が減り、経済成長の低下が予想され、さらには、税収の伸び悩みや地方交付税の減額なども見込まれ、国、町の財政状況は相当厳しいものがあります。これまで2町の主な財源である地方交付税の期待通りの交付は難しいといわれます。このような状況の下で、市町村が現在の行政サービスの水準を将来にわたって維持していくためには、「体力」を強化しつつ、より一層簡素で効率的な行財政運営を行うことが必要なのです。一般的に小規模市町村ほど税財政基盤は弱く、市町村合併によって基盤を強化し、少子・高齢社会の中においても、基幹的な行政サービスの提供に支障がないようにすることが望まれます。国も地方も厳しい財政事情の中、新しいまちづくりの方法を考えていかなければなりません。その新しいまちづくりの一つの方法が、2町の合併なのです。
  6.行財政の効率化
   合併により、中長期的な財源確保や2町行政組織のスリム化の見通しがたち、総務、企画などの管理部門の統合・効率化により、直接住民にサービスを提供する部署に手厚い人材配置が可能になります。また長期的には、全体の職員の減員が図れます。それにより経費も節減できます。
  7.広域的な地域整備
   これまでは、大規模なホールやスポーツ施設などの広域的に整備すべき施設も、それぞれの市町村ごとに建設される傾向にありました。町の厳しい財政状況や日常生活圏の拡大を考えると、今後は質の高い施設を広域的・効率的に整備することにより、限られた資源の有効活用を図ることが必要になっています。