平成27年第2回臨時会2日目(平成27年02月19日) 議事録
平成27年第2回愛荘町議会臨時会
議会日程
開会:午前9時00分 散会:午後3時20分
日程 | 議案内容 |
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日程第1 | 議案第3号 旧愛知郡役所保存活用の是非を問う住民投票条例の制定について |
本日の会議に付した事件
日程 | 議案内容 |
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追加日程第1 | 会期の延長について |
出席議員(14名)
1番 上林 村治
2番 西澤 桂一
3番 伊谷 正昭
4番 高橋 正夫
5番 外川 善正
6番 徳田 文治
7番 河村 善一
8番 小杉 和子
9番 本田 秀樹
10番 瀧 すみ江
11番 森 隆一
12番 竹中 秀夫
13番 辰己 保
14番 吉岡 ゑミ子
欠席議員(0名)
なし
議事
開議の宣告
議長(吉岡 ゑミ子君)
皆さん、おはようございます。早朝よりお足元のお悪い中、大変ご苦労さまでございます。
平成27年第2回愛荘町議会臨時会の2日目の審議に入らせていただきます。
その前に、皆さん方の携帯電話の電源をお切り願いたいと思います。そしてまた本日、報道関係者の取材は許可しておりますので、どうかお見知りおきいただきたいと思います。
そして、皆さんもご承知かと思いますけれども、「傍聴者の方へ」というものを配らせていただいておりますので、この中の文言を皆さんしっかりとお守りいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、始めさせていただきます。
ただいまの出席議員は14名で、定足数に達しておりますので、直ちに本日の会議を開きます。
議事日程の報告
議長(吉岡 ゑミ子君)
本日の議事日程は、お手元に配付のとおりです。
議案第3号の上程、説明、質疑、討論、採決
議長(吉岡 ゑミ子君)
日程第1、議案第3号旧愛知郡役所保存活用の是非を問う住民投票条例の制定についてを議題にします。
これより、地方自治法第74条第4項の規定により、請求代表者の意見陳述を行います。意見陳述者は村田 定氏の1名であります。請求代表者村田 定氏、ご入場お願いします。
〔請求代表者 村田 定君入場〕
議長(吉岡 ゑミ子君)
なお、陳述者の方に申し上げますけれども、意見陳述の時間は、16日の本会議で全体で30分以内と決定しておりますので、発言の時間をお守り願いたいと思います。
それでは、村田 定氏の発言を許します。意見を述べていただきたいです。
〔請求代表者 村田 定君登壇〕
請求代表者(村田 定君)
請求代表者の村田 定でございます。ただいまから意見陳述を申し上げます。また、本日、意見陳述の機会をお与えいただきました議長に敬意を表します。
まず冒頭、今回の住民投票条例請求にあたって請求者の方、また受任者の方、多くの受任者の方、また熱い思いを持って署名をいただいた皆様方に、この場をお借りいたしまして厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
6月から今日2月まで、この9か月間、1,200名以上の方の情報を、この限られた30分間で陳述をせよということでございますので、限られたことしか申し上げられませんけれども、必要なことから私は申し上げたいと思います。
まず、2月16日に臨時議会が開催され、宇野町長から意見書が発表されました。私は、その意見書を大変注視をして議会で傍聴させていただきました。大変残念ながら、私の意のするところの意見書ではございませんでした。「議会制民主主義に則り進めてきた事業」と報告され、非常に否定的な意見書であったと受け止めております。平成9年より17年間、行政と議会で今まで議論されてきたことの経緯を言われたに過ぎません。
昨年6月の議会で設計業務委託料として1,775万円を計上され、10名の賛成議員で可決され、平成27年・28年に事業をすると発表がありました。私はそれを聞き驚いたわけでございますけれども、反対議員・賛成議員の意見をまず聞く必要があると思いまして、私は反対議員の河村議員、賛成議員の森議員に話し合いの申し入れを行いました。その結果、反対議員である河村議員は快く応じていただき、反対した理由をお聞きをしました。しかし、残念ながら賛成された森議員に対しましては、7月1日に文書でもって面談したいということのアポイントを取りましたけれども、残念ながら回答をいただけませんでした。
その後、8月5日に住民5名で町長に、「賛否両論ある問題であるのでアンケート調査をしてほしい」という申し入れを行いました。強く申し入れいたしましたけれども、議会で決められたことであり粛々とやるということで、アンケートを取ることを拒否されました。
その後、8月11日に内容証明付きの郵便で回答を求めました。8月22日に回答を得ることができました。その8月11日の回答をいただいた結果、住民投票は行わない、また凍結はしないということでございました。
簡単に申し上げますと、地域に限定された課題でもあることから、住民自身の民意をなぜ問わないのかというふうなことで強く求めましたけれども、アンケート調査は取らないということでございました。そういったことで、議会と行政の暴走を止めるのは、もう住民投票しかないというふうな思いの中で、私たちは住民の皆様方とご相談をさせていただき、10月20日に住民投票条例の請求をさせていただきました。
今日までの経緯の中では、愛荘町は平成24年3月に都市再生整備計画を立てられました。大きな目標として「安心・元気・喜びのまちづくり」ということを掲げられ、目標を設定、定められました。都市再生整備計画では、基幹事業と提案事業に分けて促進する計画を立てられ、そのうち基幹事業として町道交差点の改良事業、東部地域公園事業、カラー舗装事業、既存建物の活用事業を整備計画とあげられ、平成24年から28年度末をもって設定をされました。
また、国におきましても国土交通省の管轄によります社会資本整備計画交付金制度が行われまして、2.2兆円という大きな予算を組まれ、地域の活力活性、水の安全・安心、市街地整備、地域住宅支援といった政策目的を実現するために、地方公共団体が作成した社会資本総合整備計画に基づき、目標実現のための基幹的な社会整備事業のほか関連する社会資本整備やソフト事業を総合的・一体的に支援するものとして、地方公共団体にとっては、我がまちにとっては、自由度が大変高く、創意工夫を活かせる総合的な交付金として創設されました。
そういった中で、やれることから順次やってこられたわけでございますけれども、既存の建物活用事業の中で、大きく2つございます。まず1点目は中山道の再生整備事業であります。これは、広報にも載りましたけれども、この5月号でもって用地を買い取り実施しますということを私たちはこの広報で知りました。この広報で知って私は驚いたわけでございますけれども、まず愛知川区の方にお聞きに行きました。しかし、行政から何の事前の説明もなく、旧近江銀行がまちかど交流館としての整備をするということになったと。あのところは源町になります。源町は30数軒しかございません。また、あの旧近江銀行の場所は、隣組は8軒ございます。その隣組の8軒さえがこういった事業をやるというふうなことは何ら説明もなされておりません。
そういうふうな、私たち住民は知る権利がある、また行政・議会は報告する義務がある、そういったにもかかわらず、隣組、源町、また愛知川区にも、また愛荘町にも、事前にそういうふうな情報の提案はございませんでした。
私たちは、愛荘町は、情報を共有するまちでございます。「情報を公開」ではございません。情報を共有するまちとして存在しておるわけでございますから、当然、行政・議会・住民一体となった情報を共有するのが原則でございます。
そのまちかど交流館にしても、私は唖然としたわけでございますけれども、行政で、またこの議会で決められたことは、住民は守らなければなりません。私は、そういった意図から、決まったことに対してはやはり住民は協力していかなければいけないという思いで反対する機会がございませんでした。なぜまちかど交流館を賛成して、郡役所を反対するのだと言われる方がありますが、私は、そういった機会がなかったということでございます。
次に、1番の目玉で今回の整備事業の基幹事業のメインで、町として一丁目1番地として位置づけされた旧愛知郡役所の保存活用についてでございます。これは、6月補正予算で1,775万円という測量・設計業務委託料が計上されました。皆さんご存じだと思います。補正予算というのは、緊急性の極めて高いものではございます。そういった緊急性の高いものを計上され、10名の賛成議員で可決され、平成27年・28年の事業で行うということを発表され、私は驚きを隠せませんでした。
そこで、何としてもこの行政・議会の暴走を止めなければならないということで、住民の皆様と相談し、10月20日に住民投票条例制定を行いまして、11月10日に告示をいただき、12月10日までの1か月の署名期間で署名活動を行いました。
しかし、その間、11月21日に衆議院が解散措置をされました。それによって私たちの署名活動が中断をされました。11月22日・23日・24日は3連休でございました。私たちはこの3連休を最大の山場として署名活動に重点を持ってまいりました。その3日間行ったあと、私は28日の朝8時半になると同時に、選挙管理委員会に署名収集に対しては問題がないのかということを尋ねましたら、県に相談するということでございましたので、県に相談されたら、やはり告示されたら署名できないと、収集してもらったら困るということで、このように選挙管理委員会からお詫びの文書をいただきました。地方自治法を知らない行政マンであるということを皆様に申し上げたいと思います。
時間が制約されておりますので、次に移りたいと思いますが、2月16日の宇野町長の意見書について異議を申し上げたいと思います。まず1点目に、条例案に最低投票率が明記されていないというふうなことを申し上げられましたけれども、この条例案は総務課長より先進町の条例をいただきまして、そのとおりコピーをいたしました。しかし、その中に投票率が入ってないとか云々というふうなことがございましたけれども、これは10万人・20万人という市であれば別なんですけれども、2万人・3万人の町ではあまり問題がないというふうなことを私も確認しまして、そういったことで提案をさせていただきました。
そして、2月9日に町長に、署名いただいた1,262名分を届けましたところ、大変重く受け止めて議会に諮るということでしたけれども、重く受けたという言葉もございませんでした。保存の賛成者は言われました。3千数百名と言われたように記憶をいたしておりますけれども、賛成者のみを言われて、6月に提出されている1,677名の署名のことは一切触れられなかった。
昨年2月に行われました町長選挙、見皆さんご存じだと思います、これを。これで一隅を照らす精神のもと信念を持って、にぎわいと活気あふれるまちづくりを目指しますというこの信念、私は「この一隅を照らす」というのは非常に好きな言葉でございます。72年間、私はこれに何とかたどり着きたいという思いでございましたけれども、できません。これは、神仏の世界でございます。しかし、そのように賛成者のみの数字を言われて、反対署名には触れられなかった。そのように「一隅を照らす精神のもと」の人が、一辺を照らす精神ではないかなということを思いました。私は、全く選挙の公約違反であると思います。これをもってやはり投票された方が多いのではないかなというふうに思います。一隅を照らすということは、あとから時間があれば申し上げたいと思います。
その次に、12月14日に新聞の報道で、愛知郡庁舎は要らんという前提のもとに用地の目途が立たずということで新聞に掲載をされました。私はそれ以前に、用地の取得は難しいということは、いろいろな方面から聞いておりました。けれども、信憑性がないということで、私は住民の皆様にご報告をしませんでした。大変申し訳ないと思います。
9月の時点で県の教育委員会の方から、土地の取得、土地の交換には難しいというふうな返事が入っておりました。にもかかわらず、こういった問題を行政は伏せて今日まで住民に知らせられなかった。私は、署名活動においても現状で、また土地交換ができて、引き合わせて保存するということで現地を案内し、そのようにして署名収集を行いましたけれども、9月の時点で県から難しいというふうな報告が入っておったにもかかわらず、それを行政は言わなかった。9月と12月の議会で、取得は困難と明言をしたというふうに議会で明言をされました。なぜ議員さんはそれを住民に報告できなかったのでしょうか。
私は、今回の住民投票条例の制定を以前に、まず用地の目途が立たないものを住民投票する必要もないし、まずその議論の前に、私は議長に申し上げたいのは、議運を開いて用地の目途が立たずということに対しての回答をいただきたい。代案はあるのかどうなのか。それによって私たちの住民投票の意思も変わってまいります。9月の時点で県教委が事実上無理だということを報告されているにもかかわらず、取得が困難と明言されているにもかかわらず、我々町民が知る権利があるのに知らされず、住民投票の署名を一生懸命しました。本当に私はあってはならないことであるし、情けないなと思います。
まず、用地の目途が立たないのですから、郡役所の保存活用等々の問題はそれから先の話でございます。代案がないのに、私、昨日1時にアポイントを取りまして政策調整部長の林部長の面談をいたしました。林部長は、9月、県教委より進めることについては難しいと連絡がありました。町にとっては了解しておりません。2月18日、昨日、県教委との話の中では進捗していない。事業業務も進んでいない。9月・12月議会で報告しています。補正予算1,775万円、600万円、契約を結びましたが、現場作業はしておりません。緊急性の高い補正予算を組みながら、それが未執行になろうとしているのです。そういったことにおいて、目途が立たない状態で住民にそれを隠して今日進んでこられたことに対して、私は怒りを覚えますし、この住民投票の本日の臨時会が設けられたことに対しても、非常に違和感を感じております。なぜ9月の時点でわかっておるのに報告されなかったのか。9月と12月に議会に報告されているわけですから、なぜ議会の人は私たちが住民投票をしているのをわかっているのにそれを言われなかったのでしょうか。
私は、それ以前に町長に、愛荘町には自治基本条例がございます。それについて私は内容証明を出しました。意見書にはございませんでしたけれども、住民投票制度は議会制民主主義を補完する制度であって大変重要なものである。だから、行政・議会では決着のつかない住民の民意で方向性を示していただきたい。それが議会制民主主義を補完する制度であるというのが住民投票であるということです。これは内容証明で認めておられるのです。それにもかかわらず、この意見書で延べられましたでしょうか。私の記憶の範囲内ではございません。
だから、私が意見陳述をしたあと直ちに議運を開催していただいて、この目途が立たないということをあなたたちはどういうふうに思っておられるのかということを、議会が思っておられることを私は議長に昨日申し入れました。私が意見陳述を終わったあと速やかに議運を開き、多くの傍聴の皆様もお見えになっています。待たせるわけにはいきません。だから、議運も公開でやってください。そのことを私は強く求めておきたいと思います。
今回、住民投票制定にあたりの署名を集めました中で、本当に町内の多くの皆様の接しました。素晴らしい人材がおられます。我がまちをよくしたいという思いの方がいっぱいおられる。そういった方にお出会いできたことを強く誇りに思っております。しかし、今行われていることはどういったことでしょうか。行政がこういった隠してやっているということに対しては、憤りを感じるしかございません。議員の皆さんもいかがでしょうか。
私は昨日話をしました中で、林部長は9月に聞いたけれども、3月31日今年度まで答えが出せないと。なぜなんですか。県と町とは兄弟・親子・夫婦、もう1つのものなんですよ。なぜ県が、町が提案したものをノーだと言われるのは理由があるわけなんです。その理由も考えずに、ただ、今現在は方針が出せない、方向が出せない。とりあえず3月31日まで待ってほしい、今年度待ってほしいと。延命処理をされるだけであって、できないじゃないかと。
先ほど冒頭申し上げましたけれども、この愛知郡役所の保存活用についての年度は28年度まででございます。26年度に補正予算をあげて測量設計をして、27年・28年で事業をしなければできないと。28年で社会資本整備計画は切れるのです。そういった逆算で26年に設計して、27年・28年で事業をするということなんです。それがもう今現在、1,775万円の使われてない、できてないわけですよ。だから、どうしても28年までできっこないわけです。
だから用地の目途も立たないようなものをなぜ隠して今日まで来られたことを、私はくどく、きつく申し上げたいと思います。
申し上げたいことはいっぱいあるのです。住民投票の意味はご存じでしょうか。住民投票は反対のためにするのではございません。二者択一のアンケートを取らないと言われるわけですから、賛成する人・反対する人を明確にするのが住民投票なんです。私たちはそういった住民投票を求めて、お金のかからないことをしようとしているのに、結果的にお金がかかる、手間がかかることをするしか方法がなかったわけです。
愛荘町は財政力がございません。今、40あるのですよ、施設が。愛知中ももう老朽化しました。建てかえないといけない。どこへ建てかえるのですか。普通は運動場に建てかえるのですよ。しかし、新幹線があるから運動場にはできない。代替地を求めないといけない。当面来ている問題が山積しているのです。
2時間あっても3時間あっても、1,662名の署名いただいた方の思いは申し上げられません。あと2分しかございません。まだまだ県内・県外いろいろなものを署名いただいています。京都の月桂冠の伏見の方もいただきました。本当に頑張ってくれと。こんな古いものを守る時代ではないと。今、世の中は変わっているのです。スピードをもって変わっているのです。だから、こういったものを隠してまでなぜしようとしているのか、意味がわからない。それを明確にしてください。
私はそういったことで議運を持っていただいて、そういったことを提案します。時間がございませんので、私は言いたいことがもう、今日持ってこられないほど書類がございます。本当に県外から多くいただきました。県外からも町外からも。皆さん本当にここに来られている方は考えていただきたい。時間が1分しかございませんので、話が前後しましたし、私も不慣れで十分なことを意を尽くせませんけでしたけれども、とりあえずこういったことで目途が立ってないわけですから。そういったものを今議論するよりも、まずする以前に議運を開いていただいて、話をしていただいて、それから私は次の話にさせていただきたいと思います。終わります。ありがとうございました。
議長(吉岡 ゑミ子君)
暫時休憩いたします。
議運と全協を開かせていただきますので、よろしくお願いいたします。再開は、時間は申し上げられませんので、終わり次第再開させていただきますので、よろしくお願いいたします。
休憩午前9時31分
再開午前11時15分
議長(吉岡 ゑミ子君)
休憩前に引き続き会議を開きます。
議長(吉岡 ゑミ子君)
これより、本案についての質疑に入ります。質疑はありませんか。11番、森 隆一君。
11番(森 隆一君)
11番、森。質問に入ります。
先ほどは、村田氏におかれましては私の名前も使っていただきながら意見陳述をしていただき、ご苦労さまでございました。私は、その中でもいくつかの疑問点はありますが、そのことに対しては町長の考え方を聞いておきながら、町長としての意見も聞かせていただきたいと思います。
私の質問の本来は、2月14日の全国紙の中でトップクラスであります読売新聞の記事においてなんです。当然、一流新聞会社ですので、一方的な意見のみを取り入れた形の中での記事ではないと思いたいのですが、この記事の中では少し偏ったところもあるし、少し疑問を生じさせるところもあります。そういう形の中で、そういうことはないと思いますが、一方の反対派の意見だけを取材して、あるいは保存派の取材はあったのかなかったのか。当然、新聞記者さんたちは、まして賛否を要するものに対しては、絶対その両党側の意見を聞いた中で、やはり何が正当な記事であるかということを確かめた中で吟味して記事にされるのが、ましてや全国紙でも一流紙であると思っております。
そういう中で、こういう記事の中で、町長として本当にそのとおりであったのか。そういう取材はあったのか、なかったのか。ここのところをはっきり言っていただきたいということをまず質問しておきます。
議長(吉岡 ゑミ子君)
町長。
町長(宇野 一雄君)
それでは森議員の、ここにあります2月14日(土曜日)の読売新聞の記事についてご答弁を申し上げます。
まず、この新聞記事に入ります前に、県教育委員会との折衝経過につきまして、前段でございますのでお話をさせていただきます。
旧愛知郡役所の保存活用につきましては、臨時議会開会日2月16日の「意見を付しての提案説明」の中でも申し上げておりますが、平成9年、旧愛知川町時代から保存活用について検討は進められてまいりました。平成13年7月には町指定文化財の候補物件の調査として、京都近代建築史研究会に委託調査に出され、調査結果につきましては「当建築の文化財的価値は極めて高い」との評価が出されており、この調査結果をもとに保存活用問題について検討が重ねられてきたものと認識をいたしております。
合併後におきましても、旧愛知川町の検討経過等も踏まえ、保存活用の方向で進めるために全員協議会の協議・報告など、また議会本会議での一般質問にお答えしてきたところでございます。
そのような中、平成20年5月下旬に愛知高等学校同窓会など支援関係団体から、愛知高校の存続が決定したことを評価し、併設されます愛知高等養護学校を盛り上げるために旧愛知郡役所を実習施設として使用できないかとの打診がございました。この打診を受けまして、町といたしましては趣旨を検討し、愛知高等養護学校に在籍いたします障がいのある生徒が自分自身の自立をめざす教育に取り組む一環として、高校生と高等養護学校の生徒が同じ敷地の中でともに学べる環境をつくり、思いやりや協調性のある豊かな人間性や社会性を育み、生徒の社会自立や職業自立に向けた教育とともに、地域住民と同じ場所で学び、ふれあい、コミュニケーションが図れる環境を提供しようとすることは、「人権のまちづくり」を提唱いたしております愛荘町といたしましては、町の基本方針に沿ったものと考えたところでございます。
これまでの保存活用を地域に根差した町民等との交流共同施設としての計画に一部変更し、当時、JAとの統合支店の問題もあり、土地とともに旧愛知郡役所を求めることは困難な状況でありましたので、平成24年7月ですが、非公式ではありますが、県教育委員会総務課と土地の確保の妥当性について協議をいたしております。その時に旧愛知郡役所の建物をそのまま南部の学校敷地内に曳家できないかとの打診をいたしました。県有地にそのまま曳家することは困難という結論でございまして、当時、里道水路の調査および確定測量を県が行っておりまして、面積が確定した時点で町から買収する必要があるといったことで、この里道水路と県有地を等価交換することは可能との回答を得たところであります。
その後、年月は要しておりますが、対象土地につきまして官民境界の確定測量など県の段階で進めてこられ、事務的には町も協力をさせていただきました。交換対象面積が確定した段階で県が交換対象地の不動産鑑定評価を実施され、条件が整ったということで県教委からの要請に従い、昨年8月25日、滋賀県知事宛て町長名で「公有財産譲渡申請書」を提出いたしたところでございます。
これを受け県教育委員会では知事部局の審議会に対し諮問をされ、事務を進めていただいております。その過程におきましてスムーズに進んでいないということは事務的には聞いておりますが、いまだ県教委から正式な回答は得ておらず、県内部において協議が行われることと思っております。交換がだめになったということは聞いておりません。
これらについて去る2月14日の読売新聞に掲載されました。「旧郡庁舎移築揺らぐ前提用地目途立たず設計未着手」との表題で、「町は隣接する県立愛知高敷地内の町有地と県有地を交換し庁舎を移築しようと県教委と交渉。ところが、土地の評価額などをめぐって折り合わず云々」といった記事が掲載されました。
町といたしまして、旧愛知郡役所の話は県にいたしましたが、土地の交換は県から出された話であり、等価交換の面積や価格は県で積算されたものであります。このため、県教委と交渉する立場にはありません。また、土地の評価すら町では行っておりませんので、「土地の評価額をめぐって折り合う」といったことはあり得ない話で、県内部の話だと認識をいたしております。
したがいまして、この新聞記事のソースはわかりませんが、町といたしましては、この新聞記事に関しましては全く不本意であります。直接請求者がこの記事を問題視されるのであれば、読売新聞本社に対しまして、ソースを含め異議申し立てを公文書で行い、回答を求めることと考えております。
なお、確認いたしましたところ、町職員あるいは県教委の職員からはこの記事の問題部分はしゃべっておりません。また、この記事が問題視されれば、今申し上げたように答弁する旨、記事を書かれた記者には申し出ております。以上でございます。
議長(吉岡 ゑミ子君)
7番、河村 善一君。
7番(河村 善一君)
先ほどの村田さんの陳述の中に名前も出ておりましたので、一言また申し述べておきたいと思います。
私は昨年の6月議会の時に、議案第40号でございましたけれども、平成26年度愛荘町一般会計補正予算(第2号)の反対討論を行いました。その中で述べましたことは、最後の方に「今一度、町長は住民の意思を確認するためあらゆる手段を尽くした後に、多くの住民の望む郡役所の保存のあり方を検討すべきではないか」と、以上の点において町長は業務委託料の前に、1,700万円の委託料の前に、旧愛知郡役所の保存をするか、しないのか、住民の意思を聞くべきだと考えると。そのため、住民アンケートを取るか住民投票を行なうべきだと訴えて、その時は反対をいたしました。
私は平成18年に議員にならせていただきましたし、平成18年に愛荘町が合併して以来、この郡役所の問題はずっと続いてきた問題でございます。これはやはり議員あるいは住民の皆さんのご理解を得られなければ、予算執行あるいは大きな金額を出すことはできません。
だから、今回の中で、議会もですが、住民の皆さんにおける意見を十分に聞いて、今回は住民投票条例であるわけですから、その意見を聞いて、賛成であるならばやったらいいし、やめるべきであるならば早急にやめたらいいと。今、住民の意思を問うべではないかということを私は考えております。
そういう中で、8年間、住民の意思をちゃんと聞かなかったから今日まで延びてしまった。賛成が多いのだったら早く着手して早く保存すべきであると思いますし、やめるのだったら今の時点でやめるべきだと考えております。幸いにも旧愛知郡役所は町のものではございません。東びわこをはじめとする農協の施設でございます。まずもってその施設あるいは土地を購入して、これから、一からやっていかなければならない大きな問題もあろうかと思います。第1点、そのことについて町長の意見を求めたいと思います。
住民投票条例の中に、「情報の提供」ということがあります。これが施行された場合に、第10条「町長は、住民投票の適正な執行を確保するため、旧愛知郡役所の保存活用について、町民が意思を明確にするのに必要な情報の提供に努めなければならない」ということがございます。やはり、住民にオープンにすべての情報を提供して、これから取得するのにいくら要る、あるいは建築にいくら要る、維持費用にはいくら要るということを明確に提示してやっていかなければならない。1回きりの予算執行ではないわけですね。毎年維持管理も必要だし、それを我々の後の人たちにもその負担を強いることでもございますので、そういう意味においては私は住民の意思を問うべきではないかという考えを持っておりますし、多くの私の近くの方で、「1回住民に聞いたらどうや」と、「住民の意思がやっぱり最高の議決ではないか」ということを求められていますので、そのことについて町長の意見を求めたいと思います。
議長(吉岡 ゑミ子君)
町長。
町長(宇野 一雄君)
お答えを申し上げます。
まず、土地の問題でございますけども、先ほども申し上げましたように、前提といたしましては、土地の交換ということを前提と置いておりますので、土地の交換が一定収束しない限りは次のステップに進めないということでございますので、土地につきましては現状のままで進めておりますので、それが先ほど申しましたような「用地目途立たず」という認識は思っておりません。
そして住民アンケートの件ですが、住民の意見を聞くのは当然だと思います。ですから、先ほど全員協議会でもしゃべらせていただきましたけれども、一時期そういう方向でしようかということで準備も進めさせていただきました。しかしながら、やはり愛荘町として「人権尊重のまち」にふさわしい事業としての提言がございましたので、そちらへシフトするにはアンケートはしないようにしようということで、その当時決定しましてやっていませんし、そのことにつきましては全員協議会でも本会議でもご質問にお答えをいたしております。
それと経費の問題なんですが、住民さんに情報を提供していくということは大事でございます。意見を付しての提案説明の時にも申し上げましたけれども、情報提供につきましては、議会広報にも出ておりますし、そして20年以降でしたか、議会配信ということでライブ中継あるいは録画配信もいたしておりますし、『広報あいしょう』につきましても、紙面あるいは折り込みでその経費の内容、イニシャルコストとランニングコストを明示させていただいて、毎回毎回というわけにはいきませんけれども、させていただいてきたというように思っておりますので、確かに受け手によってそれを見ておられるかどうかという問題、また聞いておられるかどうかという問題もありますけれども、一定やってきたというように認識はいたしおります。以上です。
議長(吉岡 ゑミ子君)
7番、河村 善一君。
7番(河村 善一君)
町長の中のアンケートを取らなかった理由は、前から述べられている部分もあるわけですけれども、でも、アンケートを取らない理由の中に、議員の中で皆さんが取らなくてもいいよというような意見を持っておられるというような意見も今までございました。私自身は1回も取らなくてもいいよということを聞いたことはありませんし、一部の人間がと言ったら失礼にあたりますけれども、一部の議員が町長に言った部分は現実にあるわけであって、私自身はずっと住民アンケートなり住民の意見を聞く、意思をはっきりする、それが納税者の意思でもあるだろうと思うし、これから納税していただく人にとってこれが必要なのかどうか。あるいは、先ほども意見が出ておりましたけれども、これからまだまだ設備あるいは買取費用、いろいろな費用が必要な部分がこれから出てまいると考えております。
私は、町民が納得してこの施設が必要と認められるのだったら、投入していってそういうようなビジョンを描いていくべきだと思うのですけれども、そこをやはりこの際はっきりと聞いたうえでやられた方が、町長自身が楽だと、あるいは引き下がるにおいても進むにおいても、住民の意思がはっきりした時点で進められて大いに賛成で、保存することが賛成だったらどんどん進められるべきだし、今ここは住民の意思を聞くことが一番大切ではないかと思いますし、ここは一丁目1番地だと思いますけれども、岐路になると思いますので、その意味においてはこの住民投票条例そのものを、逆に町長がこの機会として進めるべきだと考えますが、そのことについての意見を問います。
議長(吉岡 ゑミ子君)
町長。
町長(宇野 一雄君)
お答えを申し上げます。
住民の意見を聞くことは、先ほども申しましたように大事でございます。しかし、物事には必ず賛成もあれば反対もございます。じゃあ、どちらの意見を尊重するのかということになろうかと思うのですけれども、今回につきましては私から住民投票条例(案)は、提案をさせていただいていますので、それは議員各位の判断に委ねたいというように思っております。
議長(吉岡 ゑミ子君)
ほか、ございますか。9番、本田 秀樹君。
9番(本田 秀樹君)
9番、本田 秀樹。質疑をさせていただきます。
先の全員協議会でもお話をさせていただきました。16日に町長が意見を付して議会の方に報告をされました。また、先ほど村田さんが陳述を述べられたわけですが、村田さんの意見を聞きますと一方的な部分での意見ではなかったかなという部分であります。賛成もあれば反対もあるという町長の今のご意見なんですが、その時、意見書の中にやはり、保存の部分の3,000名余の町内の方々がおられたということも意見に付されましたが、反対の時も、それを一緒に述べるのが本来、平等なやり方ではないのかなと私は思っております。その点についてもお聞きしたいのと、そして全員協議会でもお話ししましたが、当初の郡役の保存については、県と町との等価交換だという部分で、それが移築・保存が必要であるかないかという部分で署名を回られたということだと思っています。
しかし、先ほどの村田さんの陳述の中でも、土地の部分が、用地が目途が立たなければそのようなことをして時間をすることはどうかなということを村田さんもおっしゃっていましたので、今後の進め方について再度、土地が全然目途が立たないのに、この条例を賛否するのは、当初と今はずれているのではないのかなと、私はそう思うので、その点について答弁を求めたいと思います。
議長(吉岡 ゑミ子君)
町長。
町長(宇野 一雄君)
反対意見1,162名の文面を出さなかったということについては申し訳ございません。反省をいたしております。
ただ、次の「用地の目途立たず」というのは、何を根拠に用地の目途立たずとおっしゃっているのか、私には認識できません。先ほども全員協議会で申し上げましたけれども、公文書でもって知事宛て公文書を出しているわけです。まだ正式に公文書の返答が来てないわけです。それが用地は目途が立たないということで、誰がどこでこれを判断するのかというようなことだと思います。
ですから、我々としては昨年も事務的にそんな話があったということですので、それについては早いこときちんとした公文書で返事をしてくれということを言わせております。しかしながらいまだ来ておりません。ということは、まだ可能性もあるのではないかなというようには認識しております。
ですから、「用地の目途立たず」というのは、ちょっと言い過ぎかなというように認識をいたしております。以上です。
議長(吉岡 ゑミ子君)
9番、本田 秀樹君。
9番(本田 秀樹君)
今の町長の答弁は理解しますが、1,162名のことに関しては申し訳ないと。それは住民投票の署名の人数でありますが、それまでに反対の署名もあったと思うのです。ならば、そういう時も意見書を付した時に、そういう数字も入れてもらわないと、お互いだめなのではないのかなと。
村田氏がおっしゃっていました「一隅を照らす」、いい言葉だと。私も先ほどネットで調べたら素晴らしい言葉だなと思いますし、村田さんがおっしゃった、それなら1点を照らす、片方だけの偏った部分ではないのかなという意見書だったと思うのです。今日までの経過という部分の説明が意見書ではなかったかなと。本当の町長の思いが私には理解できなかったので、今日まで経過説明を聞きましたが、ほとんど聞いていますと、ある程度の部分は執行部側は議員には話をしますが、わからない部分は全然公開しない。もっとこれも公開しておけば、9月頃に県教委からある程度用地は困難だったということは、先ほど村田さんの意見でもわかっているならば、もっと全員協議会の中で報告してもらいたい。我々議会は住民の代表ですので、そういうことをもっとオープンにしてもらわないとおかしくなると思うのですよ。今後そういう考え方についてお聞きしたいと思います。
議長(吉岡 ゑミ子君)
町長。
町長(宇野 一雄君)
お答えを申し上げます。
今回の住民投票の署名以前に、1,600人の反対署名があったということは、署名があったことは認識しています。ただ、1,600人あったというのは私は今聞き始めであって、それにつきましては申し訳ないですが、認識はいたしておりません。1,600人という数字は今初めて聞く数字です。
それと情報提供につきましては十分承知いたしております。今後どういう形で進められるかわかりませんけれども、それにつきましては逐一、議会はもとより『広報あいしょう』を通じて情報も開示をしていきたいというように思っております。
議長(吉岡 ゑミ子君)
12番、竹中 秀夫君。
12番(竹中 秀夫君)
12番、竹中です。何点か質問をいたしたいと思います。
先ほどから議員各位がアンケートの件も出ておりました。このアンケートについては、私もアンケートを取った方がいいだろうと当時から言っておった1人でもございます。
23年の組織目標の評価ならびに24年度の組織目標というのが出されておりました。その時にも、前の議員さんならびにほかの議員からも、旧愛知郡役所についての町民のアンケートを取る方がいいだろうというような質疑等々もあったように記憶をしておりますし、それが事実であります。その時も、その当時は副町長でもありましたし、現在の町長は、旧愛知川町時代からの保存を前提に動いてきたと。アンケート調査については今後の方向性を見出したい、考えていきたいと、こういう答弁であったように、これはその当時の資料でございます。
それから24年1月24日の全員協議会で、これも以前の議員さんならびに現在の議員からも、その当時の町長は、アンケートは住民投票で皆さんの意見を聞きたいと、こういうことを申しております。これはその時の資料です。
アンケートを取る、取らないは、当時からも本会議で取らないというような答弁でもありました。私は愛知郡役所の反対というような経緯に至ったのは、以前から同僚議員とも、できるものであれば、住民の理解と納得のうえであれば、そういう方向性もいいだろうと。しかし、アンケートを取る・取らん、取りますと前の町長は私には言っておりませんけれども、ある職員ならびに議員には、これは私は直には聞いておりませんけれども、「アンケートを取れば反対が多いのでアンケートは取らない」というような発言もされておったと、複数の方からも聞いております。
そういったところで、私はなぜ郡役所についての反対という経過に至ったのは、副町長もご存じのように、23年に当時の愛知川警察署の用地買収を県の方にしたいと。私たちも当時からこの愛知川警察署については存続をしてくれという、警察本部にも私も、当時の県会議員何名かも揃ってお願いにも行ったけれども、この財政の厳しい時、また行財政改革の中で東近江に統合するというようなことが県の方では申された。これも致し方ないだろうと。治安についても十分に今後考えていただきたいというような経過の中で、この警察署を取得するについて、当時、愛知川警察署を買収するにあたって、その中身を申し上げますと、「愛知郡役所の代替地として考えておりますので」ということが、これが県とのやり取りの文書であります。そういうことすら議会にも報告もなしに裏でこういうようなことをやっておると。初めて私は議場でこのようなことを申し上げますが。
それから、これをもとにして、当時、JAとのやり取りの書類ですよ。町長、知っていますでしょう。覚書までやっているのですよ。秘密でやっているのですよ、議員に何の報告もなしで。JAに「愛知川警察署を渡すので、こちらとの交換をしてくれ」と、議員に今まで一度でもありましたか。私はそういうようなことが私なりに疑問をもちましたので、12月20日、当時、議員各位が忘年会をしようということで有志の議員がある場所で忘年会、これは企画を最初からしていたので、その日にJAのトップ3人に私は1人で4時から面談をするように時間を、6時までの2時間、JAのトップ3人と私1人で実は町長以下執行部の何人かが見えて、いろいろな秘密文書の交わしをしてあるだろうと私はJAに詰め寄った。JAは最初は、「いや、そのようなものは…」と、その時に私はJAに、JAも何万人という組合員を抱えている。そのようなJAがまだ私にそこまで嘘を言うのであれば、堂々と公表して私はやるぞと言ったら、待ってくださいと、実は町から交換要員として県に既に買収の方向で進んでおるので、県も了解をしておると。
あなたね、町長、当時、私にあなたがいつ来た、いつ来た、当時の総務主監といつ見えたか、全部明記してもらっているのですよ。あなた、よくもぬけぬけと、住民にそのようなことを、はっきりとこの本会議場で答弁願いたい。まだ私は、JAの方を証人に呼んででも、これ何の採決ですか。こういうことが発覚したから、当時、その年の、これですよ、これ議案ですよ。12月に修正動議を出しましたでしょう。これが私が初めて当時の議員各位に、こういうことをしているのだと、これを本当に議員が知らないところでそういうことが進んでいるのだということで修正動議を出した。覚えていますね、町長。90万円の。その時に、こういうようなことが堂々とやっているのですよ、行政は。住民の人が聞いたらどういうように思いますか、2万数千人の住民が聞いたら。
そして、その修正動議が可決された。修正動議に反対の議員もおりました。県に対して、農協との経緯がある。県にもそのように伝えてある。行きもさしもならない。あなた、先ほどからほかの議員さんへの答弁を聞いておりますと、全くこれと相反することの答弁ばっかり。
私は縷々申し上げますが、年が明けて1月5日、正月早々からの議運を何としても持っていただきたいということで、当時の議長から、緊急の議運を持ちたいのでと言って議運を持たせていただきました。私も議運の一員でありました。当時、私がこのようなニュアンス的なことを言ったら申し訳ないと、しかし、県にはどうしてもこれを買収するというようなことまで言ってあるので、何とか議員各位の皆さん方にご了承をいただきたいと。私はその時も、町長、よく覚えていてくれると思います。私は、この警察署の跡地は昔から、愛知川町時代から、この庁舎ができた時にぐるりが皆民間ばかり、本当に庁舎という、表に出る場所がないではないかと。またこれが農協と。農協は民ですよ、公共のものではないですよ。これより公共のものにして、これから愛荘町にとって住民が幸せになる、そういうようなことだったら大賛成だと私は先頭切って言ったと記憶しております。
そうしたら、その時に町長、これからですよ、あなたが言った言葉は。ここを5年間、JAに借家で貸してあげてほしいと。それはどういうことだと私も言いました。JAとのいろいろなことがありましたので、JAにこれを5年間、借地ならびに借家で貸していただきたい。私は、コンピュータとかいろいろなものにしていくにはだいたいどれくらいかかるだろうと言ったら、だいたい1億~1億5,000万円かかると。そうですかと。そうしたら5年間貸す方法も考えますけれども、JAに5年したら明け渡すという一筆を取っておきなさいよと、こういうことがあるから一筆を取る。私はJAが1億5,000万円をかけて3農協を統合して、5年したらさようならと、そんな、これは私はその時も私なりに、そんな発言はしておりませんけれども、5年間使ってもらっている間に何とかここを理解を求めようと、そうい魂胆だろうと。それで私は、借地借家契約の一筆を堂々と持って来て、議員の中で理解を求めたらそれでいいだろうと。そうしたらそれはできないとは言っていませんが、できないことが明らかだから私はそこまで詰めて議運でも言いました。それも現実に実現してませんね。
それで私は、こういうような偽証までつくって住民を騙してきた、議員も騙してきたのですよ。私は、アンケートを取ってスカッとするとよいのになと。それが本当の町長が、アンケートで「よし」ということだったら、私は一つも頭から反対の意見ばかりは言っていませんよ。同僚議員にもそんなことは言っていません。いい方向性ができるのであれば、そのように考えるのが、住民の代表である、この財政を考えた中で。
もう1点、関連ではありませんけれども、養護の学校も高等学校としてスタートを切っていただいた。これも住民やいろいろな方々の署名で存続を求めたということが実ったと。その中で、これは私の個人の考えによって、養護の生徒さんが卒業して社会に一歩出た時に、何か間に合うようなお手伝いができないかというので、私が直接、NPOの関係をさせてもらっている関係上、2級ヘルパーということを愛知高等学校の方に持ちかけて、そういうお子さんに、世に出て明日からでも間に合う取得をする方法はないかと。町長も開講式には立派なあいさつもしていただいた。父兄全員寄ったのですよ、愛知高。養護は15名ですか。そんなよい話をいただくということ、先生、この授業をやっている時も、生徒さんは守山から1人、急であったから2名しか受講はしておりませんけれども、彦根から1人と、まじめに来て、この3月1日、町長にも案内が出ていると思います。終講式には立派な成績で、私はどうかなとい心配もありますので、立派にやっていただいているというような、そういうようなことを議員ならびに執行部もいろいろ、パンのこともよろしいですよ、いいことや。いろいろなことを考えた本当の、養護、養護と言うのであれば、町内にもそういう方々がたくさんおりますよ。そういう方へ予算の投入とかいろいろなことが今日まで出てきましたか。
私は、長くは申し上げませんけれども、この採決については、偽証などいろいろな経緯の解決がついて初めて、議長、採決ですよ。あとで問題が出てきたら大変ですよ。その点についての答弁を願います。
議長(吉岡 ゑミ子君)
町長。
町長(宇野 一雄君)
お答えをいたします。
アンケートの問題につきましては、それぞれ議員からご質問もいただいておりましたし、それらにつきましては、確かに一時期、6月19日の全員協議会においては、やっていこうということで言いました。それは先ほど来言っていますように、総合計画の後期計画のアンケートをする時に既にもう準備はしておりました。しかしながら、再三にはなりますけれども、愛知高等学校の関係の支援関係をいただきまして、そして、障がいのある子たちの自立支援・社会復帰をする一助とできるだろうということで、アンケート調査は実施しないということで決定したところでございますし、それらにつきましては一般質問あるいは全員協議会の場でもご答弁申し上げてきたところでございます。
それともう1点、東近江警察署の警部交番の問題ですが、確かにおっしゃるとおり当初はJAに売るという前提の中で県と話をしてきた経過はございます。最終的にそれの登記と不動産鑑定料でしたか、お願いするに至って、「あかん」ということで、その当時は三者契約をすると。JAさんと私どもと県と三者契約でできないかというような話を進めてきた経過もあります。しかし、それはだめだということでしたので、一旦なくしました。
ただ、覚書の話なんですけれども、覚書は議員ご指摘いただいて私は知ったような状況です、覚書の話は。それでJAにも聞きに行きましたし、私は何も責任逃れするわけでもなんでもありません。その覚書については、その文面などは思い起こしても知らなかったということで、それは事実、出した経過はありますので、それにつきましては何も弁解はいたしませんけれども、確かに警部交番の用地につきましては縷々議論もありまして、結局は最終的に旧愛知郡役所とは切り離して警部交番だけで話をするのだというような結論をいただいて、基金で買収させていただいたということは記憶しております。
それと5か年の、JA東びわこが統合支店を早い機会につくらないといけない。そういった中で、もし差支えなければ5年間貸してあげていただけないだろうかということを言ったことの覚えはあります。確かに覚えはあります。しかし、結局は実らなかったということでございます。
それと、愛知福祉のまちづくりの関係でNPOさんの団体で2級ホームヘルパーの、あれはありがたい話でございまして、愛知高等養護学校も喜んでおりますし、今後、愛知高等養護学校のためにそういったものが1人でも多くのマンパワーの確保ができたらなというふうにも思っておりまして、それにつきましては感謝を申し上げている次第でございます。以上です。
議長(吉岡 ゑミ子君)
12番、竹中 秀夫君。
12番(竹中 秀夫君)
町長の答弁をいただきました。JAとのやり取り、県とのやり取り、県とのやり取りは現在の町長も知っておったと。町・JAとの覚書は今初めて知ったと。1月5日、議運の時に初めて知ったと。
私が先ほどから申し上げておりますのは、それの前座として、覚書をするとかしないとかは副町長の段階ではないだろうぐらいはわかっております。しかし、県との交換、そういうことすら議員に全員協議会なり、先ほどからいろいろな今日までの全協でも本会議場でも、何回となく全協も開いてきたと、郡役所のこと、何十回とかいうような答弁もしておったと。こんな大事なことが、裏でやりながら、堂々としたものであったら堂々と、1回も全員協議会でそんな話の記録もないし、本会議でもそんな記録もないし、ここで聞いたという議員さんがいたら手を挙げていただきたい。1回もないのですよ、私の強く追及しているところは。
この採決に向けて、私は採決のことは同僚議員でもみんなが言っていました。賛否だから、賛成もあれば反対もある。それでいいではないかと。しかし、住民アンケート、町に対しての申し入れなりいろいろなことが今日まであっただろうと。そういう中からして、このようなことまでやっているという認識は町長の腹になかったのですか。これさえ乗り切ったら、採決を乗り切ったら粛々と、いつもの町長の答弁「粛々と」、住民を騙してでも、偽証なことをつくってでも、「粛々」ですか。そこらの答弁を願います。
議長(吉岡 ゑミ子君)
町長。
町長(宇野 一雄君)
お答えを申します。
確かに警部交番用地の問題につきましては、交渉相手と言いますか、下打ち合わせは私がやってきました。それは隠しません。しかしながら、それが本当にできるかどうかというのも、一定期間ありました。ある程度確定した段階でないと議会などには言えないというような実態でございます。まだ買えるか買えないかわからない、また県が出せるか出せないかわからないというような状況の中で話をしてもだめかなという印象はあったと記憶しております。
しかしながら、申し訳ございません、それは今の記憶の中でいつ頃言ったかどうかというのは浮かんでまいりませんので、また調べますけれども、絶対に今竹中議員が申されました偽証とか、そういうようなことは、そんなことは絶対にしてないというようには認識いたしております。ですから、ある程度、県が出せるという段階になってJAとの話を持ち出したように記憶はいたしております。
ですから、何と言いますか、煙が立った時点で話をしたかどうかと言われると、していない可能性は多分にあります。以上です。
議長(吉岡 ゑミ子君)
12番、竹中 秀夫君。
12番(竹中 秀夫君)
12番、竹中です。あのね、町長、私が先ほど申し上げたのは、当時の県とのやり取りの、それはきちんとした文書をもって町も恐らく、恐らくというより、口頭で口頭でと、そんな、先ほど町長が申されましたように公文書で出したのだから公文書で返ってくるのが本当だと。それはそれで然りだと私は思っております。
しかし、今の警察にしろ農協にしろ、口頭だけでやっていたのですか。公有財産で審議している分ですよ、当時。公有財産で審議しているのですよ。その時の文面を読み上げましょうか。知らないということ自体が、「記憶にはございません。今のところ調べないとわからない」と、そういう答弁では困りますので、先ほど言っているようにJAとの関係も4月以降にはきちんと目途が立つと、県にもそのようなっているのですよ。明け年の4月以降に。JAでもそのようになっているのですよ。私の言っているのは、今日までこの郡役所についての、町長が申されるように旧の愛知川町時代、私も昭和62年から議員をさせてもらって、当時の平元町長、こういう件もないとは言いません。しかしながら、なぜ進まなかったのかというのは、財政、いろいろな面を考え、町長も立ち止まり、止まって考えなくてはならないということは聞いておりました。
それは専門家が見たら、これは立派なものだ、これは悪いものだ。片方の専門家に言わせると、これはいいことありませんよ、これはいいものですよと。当たり前ですよ、専門家というのは。物でたとえたら、動物を見たら、この動物はよろしいよ、また果物で見たら、この果物はだめですよと、専門家の見る目は多種多様ですよ。それでこの長い年月を費やしてきたということですよ。
だから、先ほどから言うように、私は反対でもないし賛成でもない。アンケートを取って当時からすれば、議員も後ろ盾があるのですよ、住民の。反対賛成はありますよ、これはあって然り。しかし、そういうような後押しがあって初めて議員も発揮させていただけるのですよ。
町長に再度お尋ねしますけど、今日のこれを粛々と進めようという気持ちですか。その点についての答弁を願います。
議長(吉岡 ゑミ子君)
町長。
町長(宇野 一雄君)
まず最初、警部交番の用地の問題なんですけども、それは23年12月でしたか、お願いしまして、そしてある程度熟度が達した時点では公有財産審議会に県がかけるということで、その当時は相鑑定と言いまして、県も1者入れるし当方も1者入れるというふうな中での予算要求をさせていただきました時には説明させていただき、それで翌年1月5日の臨時会に諮らせていただきまして、それでオッケーが出た時点では、県に対して文書は出しております。その文書は出してないということはありません。確かに公有財産譲渡申請書は出させていただいております。そして買収したという経過がございます。
ですから、私が先ほど言いましたのは、主は県警なんですけれども、県警と下話はずっとやってきましたけれども、ある程度一定方向性が出た時点で確か話はさせてもらったと思います。ですから、まだ海のものとも山のものともわからない段階ではさせていただいておりません。それは認めます。そして議会の議決を得て、そして公有財産審議会にかけさせていただいたというような、公有財産審議会は県ですけれども、譲渡申請を出させていただいて、公有財産審議会にかけていただいたというような経過は確かにあります。ですから、それは文書は出してないとは一切言いません。
それと、今回の愛知郡役所の保存活用と住民投票、それにつきましてはもう私どもは上程をさせていただいておりますので、皆様のご理解をいただければありがたいなというように思っています。以上です。
議長(吉岡 ゑミ子君)
12番、竹中 秀夫君。
12番(竹中 秀夫君)
12番、竹中です。上程はしておるので皆さんの採決と言うか、理解を求めたいという町長の答弁というのは理解できました。
そこで、先ほどから言っている農協(JA)とか、そういうものの、あとでいろいろな問題が出ても、あなたは責任を持ってやっていくということですか。その点を答弁願います。
議長(吉岡 ゑミ子君)
町長。
町長(宇野 一雄君)
JAとか警部交番用地のことで何が問題なのか、認識はいたしておりませんけれども、それにつきましては、もしそこで問題が出た時点で問題を教えていただいて、それは対処していかなければいかんと思っておりますけれども、今回の旧愛知郡役所と警部交番用地との問題はまた違う問題でもありますので、そこら辺につきましては皆さん方のご判断をお願いしたいというようなことを思っております。以上です。
議長(吉岡 ゑミ子君)
ほかに質疑はございませんか。12番、竹中 秀夫君。
12番(竹中 秀夫君)
ここで暫時休憩をお願いしたい。
議長(吉岡 ゑミ子君)
暫時休憩させていただきます。再開は1時15分にさせていただきます。よろしくお願いいたします。
休憩午後12時14分
再開午後1時15分
議長(吉岡 ゑミ子君)
休憩前に引き続き会議を開きます。
議長(吉岡 ゑミ子君)
先ほど竹中議員からいろいろと質疑がございまして、聞かせてもらっておりますと疑問点などが見受けられますので、ここでもう一度暫時休憩させていただきまして、議運と全協を持たせていただきたいので、よろしくお願いいたします。
暫時休憩いたします。
休憩午後1時15分
再開午後1時55分
議長(吉岡 ゑミ子君)
休憩前に引き続き会議を開きます。
議長(吉岡 ゑミ子君)
ほかに質疑はございませんか。
〔「なし」の声あり〕
議長(吉岡 ゑミ子君)
これで質疑を終わります。
これより討論に入ります。討論はありませんか。11番、森 隆一君。
11番(森 隆一君)
11番、森。議案第3号、旧愛知郡役所保存活用の是非を問う住民投票条例の制定について議決を求めることについて、反対の立場で討論します。
まず、旧愛知郡役所の歴史的・建築学的価値については、多くの専門家が認めるところであります。当時、この地域が賑わい愛知郡の中心であったことを示すシンボルともいえる旧愛知郡役所に新しい命を与えて、これからの愛荘町のまちづくりに活かしていこうというのは大変結構なことだと考えています。国の交付金なども有効に活用して、町財政への配慮もなされています。
また、旧愛知郡役所の活用に関しては、愛知高等養護学校の生徒が自分自身の自立をめざす学習の一環として、また、地域住民と同じ場所で学び、ふれあい、コミュニケーションが図れる環境づくりが求められており、人にやさしい人権尊重のまちづくりを提唱しております愛荘町に適しているものと考えます。
旧愛知郡役所の保存活用は愛知川町からの取り組みであり、合併後においても町議会と今日まで議論を重ね、議会制民主主義に則り年月を要しましたが、一定の方向性が出ているもの思っております。
あわせて、平成24年の愛知高等学校教育振興会からも要望などが、愛知郡役所の保存活用には強い世論がありました。町は決して住民の意思を無視して進めてきたことではなかったと思っております。「民意が反映されていないので住民投票」というのは、全く当たらないと考えます。
さらに、町長の意見にもありましたが、住民投票を実施するにあたりましては、それぞれの事案に応じて投票すべき事項、成立、要件などの事項が定められていることが必要であるとされています。また、相当な経費を町費から支出することや、町民の皆様に時間と労力をかけて投票をお願いすることとなりますので、安易に実施すべきものではないと考えます。また、本条例には投票率に関する規定がないなどの疑問点や問題点があります。
また、先ほど村田氏から言われたように、古いものを壊して新いものに切り替えていくのだというようなことに関しましては、先人たちが大正時代から鋭意努力してこの郡役所を残してくれて100年以上、今に至っているわけですから、我々今を生きる人間がそれを安易に潰してしまえば、後世の人間に対してきっと悔いが残ると私は思っております。そういうことからしても、この件に対してはどうしても反対していかなければならないということで、この保存活用の是非を問う住民投票の制定についての必要性は、私は認めないという立場で制定に反対しておきます。以上です。
議長(吉岡 ゑミ子君)
2番、西澤 桂一君。
2番(西澤 桂一君)
2番、西澤 桂一。旧愛知郡役所保存活用の是非を問う住民投票条例の制定について、反対の立場で討論をいたします。少し時間を頂戴いたします。
先ほどの意見陳述あるいは請求代表人が発行されております『新風』という新聞折り込みにより、いろいろなご意見を述べておられます。私が承知しておりますのは、『新風』No.1からNo.4までの4回ですが、その中で述べておられる「今後の町の財政を懸念し、箱ものづくりの投資はもうやめよう」と訴えておられることは、我々も十分に傾聴すべきであると思います。
しかしながら、旧近江銀行を活用した街道交流館、湖東三山あいしょう館、旧愛知郡役所を活用したふれあい交流館などを具体的に指摘されながら、今回、旧愛知郡役所の保存活用に対してだけ住民投票すべきだと言われているのが理解に苦しむところであります。
『新風』の中にも記載されていますが、事業費として当初計画でありますが、旧近江銀行は約2億2,300万円、旧愛知郡役所は約2億1,300万円、そして湖東三山あいしょう館の建設費は約2億1,400万円、それぞれ同様の規模であります。財政を懸念しての住民投票を求めるのであれば、湖東三山あいしょう館は既に建設済みということでありますが、少なくとも残る2施設を対象にするのが本来の姿ではないかと思います。
2点目といたしまして、旧愛知郡役所につきましては、平成9年8月から合併前の旧愛知川町時代から検討されており、平成13年には愛知川町総合計画策定において「まちじゅうミュージアム構想」が発表され、平成14年にはまちづくり協議会から旧愛知郡役所の保存活用について提言され、さらに平成14年・15年には所有者であるJA東びわこ農協理事長宛てに「保存のお願い、借用について等」の文書が出され、以後、網戸・窓のべニア張り工事、上水道散水栓工事、屋根補修などが行われ、平成14年4月からは建物賃貸借契約が取り交わされ、また合併後も保存活用の方向で取り組みが進められてきました。
今年度6月定例会では、旧愛知郡役所調査保存事業費として1,775万円の補正予算を承認したところであります。行政や議員の政策・主張に一貫性がないようになれば、住民の皆様は何を信用してよいのかわからず、政治不信に陥ってしまうのではないでしょうか。大切なのは、住民の町政に対する信頼、議員に対する信頼であり、町や議員はこれに応えていかねばならないと考えています。
次に、旧近江銀行を活用した街道交流館に集約し、旧郡役所は要らないと主張されていますが、『新風』第1号で、「中山道沿いの商店街は、大型量販店の出店により人の流れは大きく変化し、現在では空き店舗も目立ち、まちを歩く人もめっぽう減少し、シャッター街となりつつあります。行政が力を入れて再び活性化する構想をされても、後継者がなく、老後とともに閉めていかれる状態です」と述べておられます。
一方、郡役所の保存につきましては、平成20年に保存を求める陳情書が提出されておられます。「旧愛知郡役所の保存を望む会」また「こころばえの会」から合計8,914名という非常に多く声です。すべてが町民の皆さんとは言えませんが、逆に町外からも保存活動についての応援団があり、愛荘町を盛り上げてくださるものと思います。そして、保存のためのご寄付までされている状況であります。
大正期に建築され県下で唯一残された建造物価値はもちろんですが、これだけに固執して単に建物を残すというのではなく、その目的は、これを再生して愛荘町の活性化のための観光資源として活かす。あの大きな建物が立派に再生されれば、恐らく威風堂々とした人々を魅了するものになると考えられます。東の旧秦荘地区には金剛輪寺という大きな観光スポットがあるのに対し、西の旧愛知川地区の観光拠点になるものと考えております。
加えて、先の県立高校再編問題により県立愛知高校が残り、愛知高等養護学校が併設され、両校とも地域共学のもとに高校生が頑張っています。愛知高校と旧郡役所は隣接しており、その一部を高校生の人材育成の場として、また高等養護学校の生徒の活躍の場として有効に活用することが考えられます。
皆さんもテレビ等でご存じのとおり、高校生レストランというのがあります。三重県の相可高校生が開いているレストランですが、全国的に知れ渡り、多くの方々が押し寄せています。愛荘町と同じような農業主体のまちですが、地元の農家はいろいろな食材を納めることにより地域の活力を高め、住民にとっては生きがいを得る場となっています。
旧郡役所は、愛知高校生たちの将来の夢を育み、特に高等養護学校の生徒の就職口は狭く、一生の職を見つける、そういった相乗効果を生み出す実現性のある価値を持っていると考えております。
最後に、条例について申し上げます。住民投票条例には、常設型住民投票条例と特定の目的に対して行う住民投票条例があります。特定の目的に対して行う住民投票条例では、特に情報提供と投票成立要件が大きな課題となります。住民投票の目的は町民の総意を測ることであり、町民のしっかりと理解されていることが前提になります。
第10条において「情報の提供」として、「町長は、住民投票の適正な執行を確保する。旧愛知郡役所の保存活用について、町民が意思を明確にするのに必要な情報の提供に努めなければならない」とされているのに対して、町長は、広報あいしょう・議会だより等で既に広報されており、これ以上の取り組みはしないと意見付託をされています。
今回の有効署名総数は1,162名でありますが、そのほとんどが旧愛知川地区の方々であり、旧秦荘地区の方々はわずかに2割前後でないかと推察をしております。旧秦荘地区の人々にとっては、適正な判断ができない状態で投票が実施されることになりますと、これでは住民投票の目的は達成されないと思います。
それともう1つの問題は、この条例には投票の成立要件がないことです。少なくとも有権者総数の過半数の意思表示がなければ、町民の総意を表したものとして結果を測ることができません。一般的には投票率が50%を切る場合は開票しないとか、投票の成立要件を設けない場合は賛否の票数の多い方が有資格者総数の3分1以上あることなどの規定が必要です。
第14条に「投票結果の尊重」として、「町長は、住民投票の結果を尊重しなければならない」とされておりますが、これではあまりにも結果を測ることができません。どのようにも解釈ができ、逆に町政の混乱を招くのではないかと危惧をいたしております。
以上の理由で私は反対の討論といたします。皆様のご理解をお願い申します。以上です。
議長(吉岡 ゑミ子君)
ほかに討論ございませんかる7番、河村 善一君。
7番(河村 善一君)
私は、議案第3号、旧愛知郡役所保存活用の是非を問う住民投票条例の制定について、賛成の立場から討論を行います。
今回の住民投票は、平成18年に愛荘町に合併した時からの課題であったものを住民に問うものであります。大変重要なものであると考えております。
当初、旧愛知郡役所を保存する署名が集められました。その場には、町丸抱えの愛知郡役所の保存に反対する署名が集められたところであります。保存反対の意見がある中で、今回の旧愛知郡役所の保存活用の是非を問う住民投票の制定が提出されています。今一度、住民に意見を聞いて、旧愛知郡役所の保存を問う必要があると考えます。そのうえで、賛成が多ければ早急に保存に着手すべきであり、また反対が多ければ即刻撤退するべきであろうかと考えます。
議会ならびに住民の理解がなければ、この事業は進むことはできません。納税者は住民でございます。これからの愛知郡役所の活用あるいはその負担費用は、全部次の世代に賄っていただかなければならないと考える意味において、今回、住民投票を問うことは非常に重要であろうかと考えております。
幸いに、旧愛知郡役所は今現在、東びわこ農協を中心にした農協のものでございます。愛荘町のものではないことを申し添えておきたいと思いますし、今後の住民の意見を問う意味においても、この制定は賛成する立場から討論を行います。以上です。
議長(吉岡 ゑミ子君)
ほかに討論はございませんか。
〔「なし」の声あり〕
議長(吉岡 ゑミ子君)
これで討論を終わります。
これより、議案第3号を採決します。本案は原案のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
議長(吉岡 ゑミ子君)
起立少数です。よって、議案第3号旧愛知郡役所保存活用の是非を問う住民投票条例の制定については、否決されました。
暫時休憩いたします。
休憩午後2時11分
再開午後3時18分
議長(吉岡 ゑミ子君)
休憩前に引き続き会議を開きます。
議長(吉岡 ゑミ子君)
お諮りします。ただいま議案1件が提出されました。これを日程に追加し、直ちに議題にしたいと思いますが、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」の声あり〕
議長(吉岡 ゑミ子君)
異議なしと認めます。よって、議案1件を日程に追加し、直ちに議題とすることに決定しました。
会期の延長について
議長(吉岡 ゑミ子君)
追加日程第1会期の延長についてを議題にします。
お諮りします。本臨時会の会期は、2月16日から2月19日までと議決されていましたが、追加予定の案件があるため、3月2日までの11日間延長したいと思います。これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」の声あり〕
議長(吉岡 ゑミ子君)
異議なしと認めます。
よって、会期は3月2日までの11日間延長することに決定しました。
お諮りします。議事の都合により、2月20日から3月1日までの10日間、休会したいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」の声あり〕
議長(吉岡 ゑミ子君)
異議なしと認めます。よって、2月20日から3月1日までの10日間、休会とすることに決定しました。
散会の宣告
議長(吉岡 ゑミ子君)
本日はこれで散会します。再開は、3月2日(月曜日)9時からでございます。
大変ご苦労さまでございました。
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更新日:2019年12月25日