○愛荘町建設工事執行規則
平成18年2月13日
規則第82号
目次
第1章 総則(第1条―第8条)
第2章 工事の施工(第9条―第22条)
第3章 検査(第23条―第28条)
第4章 前金払、中間前金払および部分払(第29条―第31条)
第5章 契約不適合責任、損害の負担および補償(第32条―第34条)
第6章 引渡し等(第35条―第37条)
第7章 補則(第38条―第40条)
付則
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この規則は、法令に特別の定めがあるもののほか、町の工事の執行に関し必要な事項を定めるものとする。
(財務規則との関係)
第2条 町の工事の執行に関し、この規則に規定がないものについては、愛荘町財務規則(平成18年愛荘町規則第36号。以下「財務規則」という。)第5章の規定を適用する。
(定義)
第3条 この規則において「工事」とは建設業法(昭和24年法律第100号。以下「法」という。)第2条第1項に規定する工事を、「契約担当者」とは財務規則第2条第8号に定める者をいう。
2 次の各号のいずれかに該当する場合は、直営により工事を施工する。
(1) 緊急に工事を施工する必要があるため、請負契約を締結するいとまがないとき。
(2) 請負工事を締結することができないとき。
(3) その他特に直営を適当と認めるとき。
3 町長が特に必要と認めたときは、国、地方公共団体、公社、公団等に工事を委託することができる。
(契約の締結等)
第5条 請負により工事を施工しようとするときは、契約担当者は工事の請負契約を締結するものとし(財務規則第106条第1号に該当する場合は除く。)、当該契約は建設工事請負契約書および建設工事請負契約約款(以下「契約書」という。)により行うものとする。
2 町長は、この規則の定めるところにより、標準となるべき建設工事請負契約約款を定めるものとする。
3 町長は、前項の建設工事請負契約約款を定めたときは、告示する。
(工期の始期)
第6条 契約担当者は、工事の請負契約を締結しようとするときは、当該請負契約の日を工期の始期とするものとする。ただし、天災その他の特別な理由があるときは、この限りでない。
(契約の保証)
第7条 契約担当者は、工事の請負契約を締結しようとするときは、請負人に財務規則第110条第1項に規定する契約保証金を納付させるものとする。ただし、同条第2項に規定するもののうち、次に掲げる担保の提供をもって契約保証金の納付に代えることができる。
(1) 利付国債
(2) 町長が確実と認める金融機関の保証
(3) 公共工事の前払金保証事業に関する法律(昭和27年法律第184号)第2条第4項に規定する保証事業会社の保証
(1) 財務規則第110条第1項第1号または同項第2号に規定する契約を締結したとき。
(2) 請負金額が200万円未満の工事で請負人が財務規則第110条第1項第4号、同項第4号または同項第11号の規定に該当するとき。
3 締結した契約の変更に伴い請負代金額を増額する場合において、請負人が当該工事の履行をしないこととなる恐れがないと認められるときは、増額すべき額に対する契約保証金を免除することができる。ただし、変更後の請負代金額が当初請負代金額の3割以上の増加となる場合は、この限りでない。
(一括下請負の禁止等)
第8条 契約担当者は、請負人が請け負った工事(以下「請負工事」という。)の全部もしくはその主たる部分または他の部分から独立してその機能を発揮する工作物の請負工事を一括して他の者に請け負わせることを認めてはならない。
2 契約担当者は、請負人が請負工事を他の者に請け負わせようとする場合において必要と認めるときは、下請負人の名称その他必要な事項を記載した下請負報告書を提出させるものとする。
第2章 工事の施工
(監督職員)
第9条 契約担当者は、当該請負工事を所管する課、室または事務局等の職員に請負工事の監督を命ずるものとする。
2 前項の規定にかかわらず、契約担当者は、請負工事の特殊性その他特別な理由があるときは、当該請負工事の監督を適正に行うことができると認められる職員に当該監督を命ずることができる。
3 契約担当者から監督を命ぜられた職員(以下「監督職員」という。)は、この規則に別に定めるもののほか、請負契約の履行について、契約書および設計図書(以下「契約図書」という。)ならびに関係書類に基づき、次の各号に掲げる職務を行う。
(1) 請負工事の工程を管理し、施工に立ち会うこと。
(2) 請負人または請負人の現場代理人に対して請負工事の施工に必要な指示もしくは承諾を与え、または協議に応ずること。
(3) 請負工事の施工に必要な詳細図等を作成し、もしくはこれらの図書を請負人に交付し、または請負人が作成したこれらの図書を審査し承諾を与えること。
(4) 請負工事の施工状況の検査および工事材料の試験または検査を行うこと。
(5) 第17条第2項に規定する支給材料および貸与品を検査して引き渡すこと。
(現場代理人および主任技術者等)
第10条 契約担当者は、次の各号に掲げる者を定めたときは、請負人に現場代理人等届を提出させるものとする。
(1) 法第19条の2に規定する現場代理人
(2) 法第26条第1項に規定する主任技術者
(3) 法第26条第2項に規定する監理技術者
(4) 法第26条の2に規定する技術者
(工程表および請負代金内訳書)
第11条 契約担当者は、請負契約締結後14日以内に工程表を請負人に提出させるものとする。
2 契約担当者は、必要と認めるときは、請負代金内訳書を請負人に提出させるものとする。
(工事の着工)
第12条 契約担当者は、請負人が請負工事に着工しようとするときは、その旨を書面により届け出させるものとする。
2 契約担当者は、請負人が正当な理由なく契約書に定めた工期(以下「工期」という。)の始期から相当な期間を経過しても請負工事に着工しないときは、その理由を書面により届け出させるものとする。
(工事施工上の注意)
第13条 契約担当者は、請負人が設計図書に従い工期内に請負工事を完成するよう努めなければならない。
(設計図書の不備)
第14条 監督職員は、設計図書に明示されていない事項で、請負工事の施工に関し必要なものがあるとき、または設計図書の内容に誤びゅうもしくは脱ろうがあるときは、請負人または現場代理人に必要な指示をしなければならない。
(設計図書と現場の状態の不一致)
第15条 監督職員は、請負工事の施工に当たって、設計図書と工事現場の状態が一致しないとき、または地盤等について不測の状態が発見されたときは、請負人または現場代理人に必要な指示をしなければならない。
(監督職員の立会い、見本検査等)
第16条 契約担当者は、設計図書において監督職員の立会いの上調合し、または調合について見本検査を受けるものと指定した工事材料については、当該立会いを受けて調合し、または当該見本検査に合格したものでなければ使用させてはならない。
2 契約担当者は、請負工事のうち、設計図書において監督職員の立会いの上施工すべきものとして指定した工事については、当該立会いを受けずに施工させてはならない。
(支給材料および貸与品)
第17条 契約担当者は、特に必要があると認めるときは、請負人に対し、工事材料を支給し、または建設機械器具を貸与することができる。
2 契約担当者は、前項の規定により支給する工事材料(以下「支給材料」という。)または貸与する建設機械器具(以下「貸与品」という。)を請負人に引き渡すときは、当該請負人の立会いの上、これを監督職員に検査させて引き渡すものとする。
3 契約担当者は、支給材料または貸与品を請負人に引き渡したときは、当該請負人に受領書または借用書を提出させるものとする。
(火災保険等)
第18条 契約担当者は、特に必要があると認めるときは、請負人に対し工事目的物および工事材料(支給材料および貸与品を含む。)を火災保険、運送保険その他の保険に付させ、遅滞なく当該保険に係る証券を提出させるものとする。
(工期の延長の届出)
第19条 契約担当者は、請負人が天候の不良等その他請負人の責めに帰することができない理由により工期内に請負工事を完成することができないときはその理由を明らかにした書面を提出させるものとする。
(工事の変更、一時中止)
第20条 契約担当者は、必要があると認めるときは、設計図書の内容の変更または請負工事の全部もしくは一部の施工の一時中止を命ずることができる。
2 前項の規定により請負工事の一時中止を命じた場合において、工期を延長する必要があるときは、原則として当該中止を命じた期間に相当する期間の範囲内で工期を延長することができる。
3 第1項の規定による設計図書の内容の変更を命じた場合において、請負代金額の変更を必要とするときは、原則として次の算式により算出して得た額を変更後の請負代金額とする。
変更請負代金額=(当初請負代金額×変更設計金額)/当初設計金額
(物価の変動等に基づく請負代金額の変更)
第21条 契約担当者は、工期内に賃金または物価の変動その他予期することのできない特別な事情の発生により請負代金額が不適当となったときは、請負代金額を変更することができる。
(臨機の措置)
第22条 監督職員は、災害防止等のため特に必要があるときは、請負人に対して臨機の措置をとるよう指示することができる。
2 監督職員は、請負人が緊急を要するため監督職員の指示を受けるいとまがなく、やむを得ず自ら臨機の措置をとったときは、遅滞なくその旨を報告させなければならない。
3 契約担当者は、前2項に規定する措置に要した経費のうち、請負人が請負代金額の範囲内において負担することが適当でないと認められる経費については、町の負担とすることができる。
第3章 検査
(検査職員)
第23条 契約担当者は、当該工事の監督職員以外の職員に請負工事の検査を命ずるものとする。
2 契約担当者から検査を命ぜられた職員(以下「検査職員」という。)は、関係法令および契約図書等に基づき、次の各号に掲げる職務を行う。
(1) 請負工事を実地に、契約図書と照合して数量、形状、寸法、品質等を検査すること。
(2) 請負工事が工期内に完了されているかどうか調査すること。
(3) 請負工事について法令または契約図書に違反している事実があるかどうか調査すること。
(完了検査等)
第24条 検査職員は、請負工事が施工されている間において必要があると認めるときは、中間検査を行うものとする。
2 検査職員は、請負人から工事完了前において部分払の申出があったときは、出来形検査を行う。
3 完了検査、中間検査または出来形検査(以下「完了検査等」という。)は、請負人または現場代理人の立会いの上、行うものとする。
4 完了検査等を行うときは、あらかじめその日時を請負人に通知するものとする。
(破壊検査)
第25条 検査職員は、完了検査等のため必要があると認めるときは、当該完了検査等に必要な最小限度の範囲内で工事目的物の一部を破壊して検査することができる。この場合において、検査職員は、請負人に当該破壊した部分を期限を定めて復旧させるものとする。
(書類および物件の提示等の要求)
第26条 検査職員は、完了検査等のため必要があると認めるときは、当該請負工事を所管する課、室または事務局等の職員、当該請負工事の監督職員その他の関係職員および請負人または第10条第1項各号に掲げる者に対して書類および物件を提示させ、もしくは提出させ、または事実の説明を求めることができる。
(検査の報告)
第27条 検査職員は、完了検査等を終えたときは、検査調書(財務規則様式第54号による。)を作成し、関係書類を添えて7日以内に契約担当者に提出しなければならない。
2 検査職員は、完了検査等に際し、工事目的物が種類または品質に関して契約の内容に適合しないもの(以下「契約不適合」という。)であることを発見したとき、その他特に重要と認める事項があったときは、直ちに契約担当者に報告しなければならない。
(手直し工事)
第28条 検査職員は、完了検査等の結果、工事目的物が契約不適合であると認めたときは、期限を定めて請負人に補修させ、または改築させなければならない。
2 前項の補修または改築が完了したときは、契約担当者は、その旨を請負人に報告させるものとする。
3 契約担当者は、前項の報告を受けたときは、当該補修または改築に係る工事について、速やかに検査職員に検査を行わせるものとする。
第4章 前金払、中間前金払および部分払
(前金払および中間前金払)
第29条 契約担当者は、請負代金額が200万円以上の請負工事で、公共工事の前払金保証事業に関する法律(昭和27年法律第184号)第2条第4項に規定する保証事業会社の保証に係るものについては、請負人の請求により当該請負工事の請負代金額(当該工事が債務負担行為に係る請負契約である場合にあっては、当該請負代金額のうち各年度に支払うべき額。次項において同じ。)の3割(地方自治法施行規則(昭和22年内務省令第29号)附則第3条に定める経費で特別の事情があると認めるものは、4割)以内の額を前払することができる。
3 契約担当者は、前2項の規定による前金払または中間前金払をしようとするときは、請負人に前払金請求書または中間前払金請求書を提出させるものとする。
(部分払)
第30条 契約担当者は、請負代金額が200万円以上の請負工事については、請負人の請求により、1会計年度につき3回に限り部分払をすることができる。
2 契約担当者は、前項の規定により部分払をしようとするときは、出来形検査を終えた後、請負人に部分払請求書を提出させるものとする。
(部分払の額)
第31条 部分払の額は、次の算式により算出して得た請負代金相当額の9割(性質上可分のものにあっては、10割)以内とする。
請負代金相当額=請負代金額×(設計出来形金額/設計金額)
前払金償還額=前払金額および中間前払金額×(設計出来形金額/設計金額)
第5章 契約不適合責任、損害の負担および補償
(契約不適合責任)
第32条 契約担当者は、工事目的物が契約不適合であるときは、当該工事目的物の引渡しの日から2年以内に、請負人に対し、履行の追完、請負代金の減額もしくは、損害の賠償を請求し、または必要があると認めるときは当該契約を解除するものとする。
(損害の負担および補償)
第33条 契約担当者は、工事目的物の引渡し(第36条第1項の規定による引渡しを含む。)を受ける前に当該工事目的物または工事材料について生じた損害その他請負工事の施行に関して生じた損害があるときは、その損害を請負人に負担させるものとする。ただし、契約担当者の責めに帰すべき理由により生じた損害については、この限りでない。
2 天災その他不可抗力等契約担当者および請負人の責めに帰することのできない理由により、請負人が重大な損害を受けた場合において特に必要と認められるときは、情状によりその損害の全部または一部を町が負担することができる。
第6章 引渡し等
(工事目的物の引渡し)
第35条 契約担当者は、完了検査(完了検査にかかる第28条第3項に規定する検査を含む。)に合格したときは、請負人に工事目的物引渡書を速やかに提出させ、当該工事目的物の引渡しを受けるものとする。
(遅延履行による損害金)
第35条の2 契約担当者は、請負人の責めに帰すべき理由により工期内に工事を完成することができないときは、請負代金額から出来形部分に相応する請負代金額を控除した額につき、遅延日数に応じ、政府契約の支払遅延防止等に関する法律(昭和24年法律第256号)第8条第1項の規定に基づく率を乗じて計算した額を損害金として徴収することができる。
(部分引渡し等)
第36条 契約担当者は、請負工事の完成に先だって引渡しを受けるべきことを指定した部分の工事が完了し、当該工事の完了検査に合格したときは、当該指定部分の引渡しを受けることができる。
2 部分引渡しにかかる請負代金の額は、次の算式により算出して得た指定部分に相応する請負代金額とする。
指定部分に相応する請負代金額=請負代金額×(指定部分に相応する設計金額/設計金額)
指定部分に相応する前払金償還額=前払金額および中間前払金額×(指定部分に相応する設計金額/設計金額)
4 契約担当者は、工事目的物の引渡し(前項の規定による引渡しを含む。)前においても、当該工事目的物の全部または一部を請負人の書面による承諾を得て使用に供することができる。
(支給材料品等の返還)
第37条 契約担当者は、工事が完了した場合、または請負契約が解除された場合において、支給材料に残存物件があるとき、または貸与品があるときは、請負人に直ちにその返還を命ずるものとする。
第7章 補則
(その他)
第40条 この規則に定めるもののほか、工事の執行に関し必要な事項は、別に定める。
付則
(施行期日)
1 この規則は、平成18年2月13日から施行する。
(経過措置)
2 この規則の施行の日の前日までに、合併前の建設工事執行規則(平成10年秦荘町規則第12号)または建設工事執行規則(平成6年愛知川町規則第7号)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの規則の相当規定によりなされた処分、手続その他の行為とみなす。
付則(平成20年1月25日規則第1号)
(施行期日)
1 この規則は、平成20年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この規則の施行の際、現に施工中の工事については、なお従前の例による。
付則(平成25年4月1日規則第8号)
この規則は、平成25年4月1日から適用する。
付則(平成26年4月1日規則第6号)
この規則は、平成26年4月1日から適用する。
付則(平成27年1月30日規則第1号)
(施行期日)
1 この規則は、平成27年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この規則の施行前に締結された契約に係る請負工事については、なお従前の例による。
付則(令和2年4月1日規則第7号)
1 この規則は、令和2年4月1日から施行する。
2 この規則の施行前に締結された契約に係る請負工事については、なお従前の例による。