木造獅子狛犬
松尾寺、金剛輪寺所有
1.部門
彫刻(彫第3号)
2.名称
木造獅子狛犬
3.所在地
愛荘町松尾寺 金剛輪寺
4.時代
鎌倉時代
5.形状
獅子(阿形像)は開口し、頭を左に向ける。狛犬(吽形像)は頭頂に一角をあらわし、閉口し、頭を右に向ける。
6.品質構造
針葉樹材、寄木造、漆箔、彩色、玉眼。
獅子(阿形像)
頭部は右耳半ばと左耳後ろを通る線で面部を矧ぎ、さらに鼻先を矧ぐ。頸部を水平に通る線で体部に矧ぎつける。体部は前肢後方と後肢前方にて前後3材矧ぎ。背面に1材を矧ぎ足すほか、全身各所に小材を矧ぎ足す。尾は別材製。表面は布貼、黒漆塗、漆箔。鬣は緑青彩。
狛犬(吽形像)
角は別材製。頭部は縦数材を前後に矧ぎ、頭頂に斜めに別材を矧ぎ足す。頸部を水平に通る線で体部に矧ぎつける。体部は後肢前方を通る線で前後2材矧ぎ。背面に1材を矧ぎ足し、前肢から胸にかけて臀部のほか、各所に小材を矧ぎ足す。尾は別材製。表面は布貼、黒漆塗、漆箔。鬣は群青彩か。
7.内容
補修が多い点は惜しまれるが、造立当初の形姿をよく伝える。躍動感のある力強い作風から鎌倉時代の作とみられ、湖西・愛知郡などを代表する狛犬である。
現在は明壽院護摩堂にあるが、元来は三所権現社の狛犬と伝える。像内(吽形か)に数枚の修理札が納められており、最古のものは大永7年(1527)の墨書がある。
「 権現コマイヌ再興政所南谷 南仲坊 慶作者甲良保養寺里大工左衛門申者也 大永七年丁亥四月五日」
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更新日:2021年02月11日